大阪のフリースクールの選び方と支援制度 利用料の補助・出席扱い・相談先

大阪のフリースクールの選び方と支援制度

子どもが学校に行けなくなったとき、家以外の居場所として多くの保護者が調べるのがフリースクールです。ただ、費用はどれくらいかかるのか、補助はあるのか、学校の出席として認められるのかなど、通う前に知っておきたいことは少なくありません。

この記事では、大阪府でフリースクールを探している保護者の方に向けて、市町村ごとの利用料の補助、大阪市の塾代助成がフリースクールに使える場合、出席扱いの考え方、府が公表している「出席扱いにしているフリースクール等の一覧」、公的な居場所と相談先をまとめます。

この記事の要点

  • 令和6年度の不登校の割合は、大阪府の中学校で6.93%でした。全国(6.79%)をやや上回っています。
  • 大阪府として家庭に利用料を補助する制度は公表されていません。市町村では、枚方市(利用料の半額・月5,000円まで)や泉佐野市(月5,000円まで)が補助しています。
  • 大阪市の小5〜中3は、事業に登録されたフリースクールなら「習い事・塾代助成」(月1万円まで)を利用料に使えます。
  • 大阪府教育庁は、府内の公立小・中学校が出席扱いにしているフリースクール等74施設の一覧を公表しています。

この記事の情報について:大阪府と府内の市町村の制度は、2026年11月2日に大阪府・大阪府教育庁・大阪市・堺市・枚方市・泉佐野市の公式ページと資料で確認しました。全国の数字と出席扱いの考え方は文部科学省の資料によります。制度は年度ごとに変わることがあるため、利用する前に窓口で確かめてください。

目次

大阪府の不登校の状況

大阪市教育委員会の資料によると、令和6年度に不登校だった児童生徒の割合は、大阪府の小学校で2.13%、中学校で6.93%でした。中学校は全国の6.79%をやや上回っています。大阪市立の中学校では9.55%と、さらに高くなっています。

大阪府 大阪市 全国
小学校 2.13% 2.05% 2.30%
中学校 6.93% 9.55% 6.79%

出典:大阪市教育委員会会議 報告第38号(令和7年12月9日)(2026年11月2日確認)

フリースクールと教育支援センターの違い

学校に行けないときの居場所は、大きく分けて、民間が運営するフリースクールと、市町村の教育委員会が設置する教育支援センター(適応指導教室)の2つがあります。大阪府でも、どちらを選ぶかで費用や過ごし方が変わります。

フリースクール 教育支援センター(適応指導教室)
運営 NPO法人・一般社団法人・株式会社・個人など 市町村の教育委員会
費用 施設ごとに決まる。月謝・入会金がかかることが多い 原則として無料
過ごし方 自由に過ごす、体験活動、個別の学習など施設ごとに違う 学習の支援と相談が中心
対象 小学生から高校生まで。施設ごとに決まる 主にその市町村の公立小・中学校に在籍する子
出席扱い 在籍校の校長が、教育委員会と連携して判断する 在籍校の校長が判断する。出席扱いを判断するときの施設は、公的機関が原則とされている

文部科学省の通知では、出席扱いの判断をするときの施設は、教育支援センターなどの公的機関が原則とされています。公的機関に通うのが難しい場合や、本人と保護者が希望する場合には、民間の施設も考えられるとしています。

出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」別記1(2026年11月2日確認)

フリースクールの費用の目安

フリースクールの費用は施設ごとに決まっていて、月謝のほかに入会金や教材費、活動費がかかることがあります。文部科学省が全国の民間の団体・施設に行った調査(平成27年3月時点)では、会費を集めている施設の月額の平均は約3万3千円、入会金の平均は約5万3千円でした。

調査から年数がたっているため、今の金額は施設の案内で確かめてください。週に何日通うか、何時間いるかで料金が変わる施設もあります。

出典:文部科学省「小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う民間の団体・施設に関する調査」(2026年11月2日確認)

大阪府のフリースクールの費用の補助

大阪府として、フリースクールに通う子の家庭に利用料を補助する制度は公表されていません(2026年11月時点)。府内では、市が独自に補助している例があります。

市 補助の額 主な条件
枚方市 利用料の2分の1。月5,000円・年6万円まで 教育委員会と在籍校の校長が、フリースクールとの情報共有を承諾している。出席扱いを認めた施設など、市の要件を満たす施設。先着順で、予算に達すると受付終了
泉佐野市 月5,000円まで 市内在住の小5〜中3。世帯の所得の合計が生活保護の基準の1.5倍以下

大阪市の「習い事・塾代助成」が使える場合

大阪市の「習い事・塾代助成事業」は、市内に住む小学5年生から中学3年生を養育する人に、塾や習い事の費用を月1万円まで助成する制度です。所得制限はありません。フリースクールのための制度ではありませんが、そのフリースクールが事業の参画事業者として登録されていれば、利用料に使えます。

事業の参画事業者リストにはフリースクールも載っていて、府教育庁の一覧でも、大阪市内の10施設に塾代助成が使えると書かれています。通いたい施設が登録されているかは、事業のサイトで確かめてください。

出典:枚方市「フリースクール等利用支援補助金」、泉佐野市「塾代等助成事業」、大阪市「習い事・塾代助成事業」、大阪市習い事・塾代助成事業「参画事業者リスト」(2026年11月2日確認)

フリースクールに通う日は出席扱いになるか

フリースクールに通った日を、在籍している小・中学校の出席として扱うかどうかは、在籍校の校長が判断します。文部科学省の通知では、次のような要件を満たし、社会的な自立をめざす取り組みと評価できる場合に、出席扱いにできるとしています。

  • 保護者と学校とのあいだに、十分な連携・協力関係があること
  • 民間の施設の場合は、その子にとって適切かどうかを、校長が教育委員会と連携して判断すること
  • 施設に通う、または入所して相談・指導を受けていること

全国では令和6年度に、学校外の機関で指導を受けて出席扱いになった小・中学生が42,978人いました。出席扱いにしてもらうには、通い始める前に在籍校の担任や校長に相談し、施設での様子を学校と共有する方法を決めておくと進めやすくなります。

出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」、文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」(2026年11月2日確認)

大阪府と大阪市の出席扱いの考え方

大阪府教育庁のリーフレットでは、出席扱いにするかどうかは在籍校の校長が市町村の教育委員会と連携して判断し、面談や施設の見学をしたうえで、一人ひとり判断するとしています。市町村に連携のガイドラインがない場合は、国の「民間施設についてのガイドライン(試案)」を参考にするとしています。

大阪市教育委員会は、令和4年4月に出席扱いのガイドラインを公表しています。民間施設に通う場合と、自宅でICTを使って学習する場合に、学校と保護者が考えておくことをまとめたものです。

出典:大阪府教育庁「子どもたちの社会的な自立のために」、大阪市教育委員会「指導要録上の出席扱いに関するガイドライン」(2026年11月2日確認)

大阪府の公的な居場所と相談先

教育支援センターと府の不登校支援センター

地域 主な公的な居場所 利用のしかた
大阪市 教育支援センター3か所(花園=西成区、桃谷=生野区、新大阪=東淀川区)。平日10時〜15時 学校の紹介を受けて見学・面談し、保護者が通所登録願を出す。通った日は校長の判断で出席扱いにできる
堺市 教育支援教室4か所(スプリングポート=堺区、ユーアイルーム=美原区、ソフィア=中区、ソフィア・栂教室=南区) 在籍校に相談する
大阪府(上記2市以外) 大阪府不登校支援センター「まいど」(大阪府教育センター内、住吉区)。オンラインと通所の支援、保護者の相談 府内在住で、大阪市立・堺市立・国立・府立・私立以外の小・中学校に通う子が対象。06-6694-3303

そのほかの市町村も、それぞれ教育支援センターを設けています。住んでいる市町村の教育委員会か、在籍校に相談してください。

大阪府は令和8年4月に、不登校の小・中・高校生を対象にした「大阪府学びのアクセスセンター(LACO)」を大阪府教育センター内に開きました。体験活動やメタバースでの学び、学校と連携した支援を行っています。

出典:大阪市「教育支援センター」、堺市「不登校支援に関する情報」、大阪府「不登校支援センター まいど」、大阪府教育長 定例記者会見(令和8年6月22日)(2026年11月2日確認)

学びの多様化学校(不登校特例校)

学びの多様化学校は、不登校の子に合わせて授業時間や教育課程を工夫できる学校です。大阪府内には次の2校があります。

学校 概要
大阪市立心和中学校 令和6年4月開校。学校内の登校支援室「なごみ」が、不登校の子・保護者・学校の相談窓口になっている
大阪府教育センター附属高等学校 窓明分校 令和8年度開校。府立高校の1・2年生で不登校の生徒が転入学する。各学年10人ほど

出典:文部科学省「学びの多様化学校について」、大阪市「登校支援室なごみ」、大阪府「学びの多様化学校」(2026年11月2日確認)

相談窓口

  • 大阪府教育センター「さわやかホットライン」(保護者向け):06-6607-7362(平日9時30分〜17時30分)
  • 同「すこやかホットライン」(子ども向け):06-6607-7361(平日9時30分〜17時30分)
  • 夜間・土日祝日の電話相談:0120-0-78310
  • 堺市教育委員会 いじめ不登校対策支援室:072-340-0201(平日9時〜17時30分)

出典:大阪府教育センター「すこやか教育相談」、堺市「不登校支援に関する情報」(2026年11月2日確認)

フリースクールの一覧を探すとき

大阪府教育庁は、府内の公立小・中学校が連携して出席扱いにしているフリースクール等の一覧(令和8年2月版)を公表しています。大阪市28、豊能・三島11、北河内・中河内・南河内20、泉南・堺市・泉北10、オンライン5の計74施設です。堺市も、市内のフリースクール等22施設の一覧を公開しています。

どちらの一覧も、すべてのフリースクールを網羅したものではありません。一覧は候補を探す手がかりにして、見学で子どもとの相性を確かめてください。

出典:大阪府教育庁「フリースクール等一覧(令和8年2月版)」、堺市「不登校支援に関する情報」(2026年11月2日確認)

大阪府のフリースクールの紹介

ここでは、大阪府のフリースクールを、施設に内容を確かめていただいたうえでご紹介します。料金や開いている時間は変わることがあるので、見学や申し込みの前に、各施設の公式サイトで確かめてくださいね。

不登校支援団体よりどころ

不登校の親子のための、オンラインが中心の居場所です。毎週のゲーム大会(マインクラフトやスプラトゥーン3など)、子ども同士のおしゃべりZoom、保護者同士の親の会オンラインなどを開いています。関東や関西でのオフ会も、年3回をめどに開いています。

オンライン中心(日程は月ごとに案内)/月額2,980円(税込)/初回参加は無料(2026年11月5日時点)

不登校支援団体よりどころの公式サイトを見る

フリースクールを選ぶときに確かめること

フリースクールは、施設ごとに考え方も過ごし方も大きく違います。見学や体験のときに、次の点を確かめておくと比べやすくなります。

見学・体験で確かめること

  • 子どもが自由に過ごす時間が中心か、学習の時間が決まっているか
  • 通える曜日と時間、週に何日から通えるか
  • 月謝・入会金・教材費・活動費と、補助の対象になるか
  • 在籍校との連絡のしかたと、出席扱いの相談に応じてもらえるか
  • スタッフの人数と、相談できる専門職(心理職など)がいるか
  • 家からの距離と通い方、送り迎えが必要か
  • 高校進学など、その先の進路の相談ができるか

いちばん大切なのは、子ども本人が「ここなら行ってみたい」と思えるかどうかです。最初から1つに決めず、いくつかの施設を見学してから選ぶと、子どもに合う場所を見つけやすくなります。

中学校を卒業したあとの進路

中学生の場合は、その先の高校進学もあわせて考えておくと安心です。自分のペースで学べる通信制高校を選ぶ人もいます。府立の窓明分校のように、高校に入ってから不登校になったときに転入できる学校もあります。

大阪の通信制高校のキャンパスと学費の目安は、「大阪市の通信制高校一覧」でまとめています。全国の地域別の一覧は「通信制高校の一覧を地域から探す」から探せます。

よくある質問

大阪府でフリースクールの利用料の補助はありますか?
府としての補助は公表されていません(2026年11月時点)。枚方市(利用料の半額・月5,000円まで)や泉佐野市(月5,000円まで・所得の条件あり)など、市が独自に補助している例があります。
大阪市の塾代助成はフリースクールに使えますか?
事業の参画事業者として登録されたフリースクールなら使えます。対象は大阪市内に住む小5〜中3で、月1万円までです。登録されているかは事業のサイトで確かめてください。
フリースクールに通った日は出席になりますか?
在籍校の校長が、市町村の教育委員会と連携して判断します。府教育庁は、府内の学校が出席扱いにしている74施設の一覧を公表しています。まず担任や校長に相談してください。
フリースクールの費用はどのくらいですか?
施設ごとに違います。文部科学省の調査(平成27年)では、月額の会費の平均は約3万3千円、入会金の平均は約5万3千円でした。
どこに相談すればよいですか?
在籍校のほか、大阪府教育センター「さわやかホットライン」(06-6607-7362、平日)や、夜間・休日の電話相談(0120-0-78310)に相談できます。

中学生で、高校受験のときの欠席や内申の扱いが気になる場合は、「不登校でも高校受験はできる?」で、47都道府県の公立高校入試の配慮の制度を比べています。

まとめ

大阪府では、フリースクールの利用料の補助は市ごとに違い、枚方市・泉佐野市などが補助しています。大阪市に住む小5〜中3なら、登録されたフリースクールで塾代助成を使える場合があります。

府教育庁が公表している74施設の一覧は、学校と連携して出席扱いになっている施設を探す手がかりになります。見学で子どもとの相性を確かめ、通い始める前に在籍校へ相談して、出席扱いの手続きを進めておくと安心です。

この記事の制度・数字は、2026年11月2日に大阪府・大阪府教育庁・大阪市・堺市・枚方市・泉佐野市・文部科学省の公式ページと資料で確認したものです。

この記事を書いた人

Weblioエデュ編集部は、塾選び・受験・学校選びなど、学びにかかわる選択のための情報を調べて整理する編集チームです。入試の制度や倍率は教育委員会などの公的な資料で、塾や学校の情報は各事業者の公式サイトで1件ずつ確認して記事を作成しています。編集部には、塾に通わず独学で偏差値を20あげて第一志望の大学に合格をしたメンバー、個別指導塾で教えたメンバー、親として子どもの塾選びと中学受験を経験したメンバーが在籍しています。運営はGRASグループ株式会社です。

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